2006年7月20日 (木)

ローン条項の注意点

不動産売却・購入成功術

ローン条項の注意点

マイホームを購入するにあたり、ほとんどの方は住宅ローンを利用しています。

その場合、不動産の売買契約書に「融資利用の特約(ローン条項)」が盛り込まれていることが一般的です。

ローン条項(ローン特約とも言う)とは、買主保護のための規定です。

売買契約を締結した後、金融機関に住宅ローンの融資を申し込み、もし否認された場合、ペナルティーなしで売買契約が解除になる・・・

このように理解していませんか?

ローン条項は買主を保護するだけではありません。

じつは、買主に対して次のような義務を負わせています。

1.契約締結後すみやかに住宅ローンの申込手続をおこなうこと

2.融資申込先金融機関名、取扱支店名、融資金額等を明確にすること

3.融資承認予定日を定めておくこと

これは、なぜでしょうか?

ここで視点をかえて、売主の立場から考えてみましょう。

売主にとって、ローン条項付の売買契約は、契約を締結したとはいっても、融資が承認されるかどうか確定するまでは、非常に不安定な状態です。

また、この特約を濫用(悪用)する買主によって、契約解除される可能性も考えられます。

そこで、不動産売買におけるローン条項では、売主・買主間で公平となるように、買主に対して上記のような義務を負わせているのです。

買主に対して、決められた期日までに融資の承認が得られるように、積極的な努力義務を負わせると同時に、融資の条件を明確にさせています。

こうすることで、融資承認が得られないときには、売主がその確認をとれるようにしています。

もう一つ注意点があります。

ローン条項には、次の2種類があります。

1.自動的に売買契約が解除となるもの(解除条件型)

2.買主が契約を解除できる解除権をもつもの(解除権留保型)

もし融資承認予定日までに、融資の承認が得られない場合、上記の1.と2.のどちらになるのか、あらかじめ知っておくことが必要です。

解除権留保型のローン条項のときには、契約解除をするかどうかは買主の任意です。

つまり、買主が解除権を行使しないと契約解除にはなりません。

契約書に記載してある解除権の行使期間を過ぎてしまうと、融資承認の有無にかかわらず、ローン条項による契約解除はできなくなります。

その結果、売買代金が用意できずに、違約金を支払わなければならないということもあり得ることです。

「ローン条項に守られているから安心」と思っている方は、もう一度契約書を確認しておきましょう。

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永田博宣永田 博宣

(不動産コンサルティング技能登録者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP®認定者、宅地建物取引主任者)

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