アクティブ運用型の株式投資信託(その1)(人生のための!資産運用)
アクティブ運用型の株式投資信託(その1)
今回は、「国内株式」の資産クラスの中の具体的投資対象のうち、日本株式を投資対象とする「アクティブ運用型の株式投資信託」を取り上げます。
前回お話したETFやインデックスファンドは、TOPIX(東証株価指数)や日経平均株価などの指数(インデックス)に値動きが連動することを目指します。
このような運用手法を「パッシブ運用」といいます。
これに対して、ベンチマーク(ファンドのパフォーマンス評価の基準となる指標のこと)となるインデックスよりも、相対的に高いパフォーマンスを出すことを目的に、インデックスとは異なるポートフォリオを独自に構築する運用手法を「アクティブ運用」といい、この手法で運用されるのが「アクティブ運用型の株式投資信託」です。
「アクティブ運用」には、経済環境などのマクロ的分析により、最初にファンド内の業種別の組入比率などを決定したうえで、最後に組入れ銘柄を決定する「トップダウンアプローチ」と、個別銘柄の選択を重視し、投資魅力の高い銘柄を組み合わせながらポートフォリオを築いていくという「ボトムアップアプローチ」という二つの手法があります。
さらに「ボトムアップアプローチ」のうち、企業の業績や財務内容と比べて、現在の株価が割安な銘柄を選んで、将来は適正な水準まで値上がりする可能性が高いと判断される株式を運用対象とする手法を「バリュー型」といいます。
一方、製品の競争力や経営計画などの分析から、今後の成長が期待でき、将来的に株価の上昇が望める銘柄を選んで、株価水準に関わらず投資対象とするものが「グロース型」と呼ばれる手法です。
こうしてみてくると、「アクティブ運用型の株式投資信託」の場合は、「パッシブ運用」のものに比べて、どのような運用手法をとるのかなどにより、大きく投資対象が異なることがご理解いただけるかと思います。
また、同じ手法であっても、それぞれの運用担当者(ファンドマネージャー)の銘柄選別や、実際の売買タイミングなどの運用手腕によっても、運用成果は変わってきます。
つまり、「パッシブ運用」のものとは違い、どのファンドを選ぶかが、極めて重要なのです。
また、「アクティブ運用」では、ポートフォリオの構成比を考えるためのマクロ経済の分析や、個別銘柄の選別のための調査には、専門的な知識を持ったスタッフが必要なため、インデックスの値動きに連動することを目的とする場合に比べてコストがかかります。
このコストは信託報酬という形で投資家が負担することになりますので、資産運用のためのコストは、「パッシブ運用」のファンドに比べて高くなり、その分だけ運用による収益が削られることになります。
コストが高いという点は「アクティブ運用型の株式投資信託」のデメリットといえます。
次回は、「人生のための!資産運用」において、日本株式を投資対象とする「アクティブ運用型の株式投資信託」に投資する意義や、ファンドの選び方についてお話いたします。
どうぞ、ご期待ください。
三輪 鉄郎
(1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFPR認定者、行政書士、宅地建物取引主任者)
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