2006年4月 6日 (木)

代襲相続の留意点

専門的過ぎない相続の話

代襲相続の留意点

代襲相続が発生するのは大きく分けて次の2つの場合です。

1.本来相続人となるべき「子供」が以前死亡(被相続人が死亡する以前に死亡していることをこう呼びます)して、相続の欠格や廃除で相続権を失っているとき

2.本来相続人となるべき「兄弟姉妹」が以前死亡しているときや相続の欠格や廃除で相続権を失っているとき

この2つの場合において代襲相続の取り扱いに大きな違いが1点あります。

1.子供の代襲相続人となるべき者(孫)がさらに以前死亡・欠格・廃除に該当する場合はその者の子(ひ孫)が再び代襲相続人となるというように、どんどん下の代まで代襲相続の制度が適用されていきます(もっとも現実的にはひ孫くらいまでしか存在しない場合が多いと思いますが)。

2.兄弟姉妹の代襲相続人は1代限り(甥、姪)までです。甥の子や姪の子が再び代襲相続人となるということはありません。

次に代襲相続の原因となる欠格と廃除についてご説明します。

欠格とは、相続人となるべき者が故意に被相続人や他の相続人などを死亡に至らせた、または至らせようとしたために刑に処せられたときや詐欺又は強迫によって被相続人に遺言をさせたりしたときなど、民法に規定する欠格事由に該当した場合に特に手続きを要することなく法律上相続する権利を失うことを言います。

一方の廃除は、遺留分(次回解説します)を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者のことです)が、被相続人に対して虐待、重大な侮辱を加えたときなどの著しい非行があったとき、被相続人がその推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求し、家庭裁判所の審判などを受けて相続する権利を失わせることをいいます。

従って、廃除の場合は家庭裁判所へ請求するといった一定の手続きを要することになります。

最後にもう1点留意点について触れておきますと相続放棄をした者に子供がいたとしても代襲相続はありません。

相続放棄とは、本来相続人となる者が原則として被相続人の死亡のときから3ヶ月以内に家庭裁判所へ申述をして被相続人の財産・債務の一切を引き継がないこととする手続きです。

この効果は絶大で「相続放棄をした者は初めから相続人とはならなかった」とされて代襲相続の適用もありません。

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福井一准福井 一准

(税理士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP®認定者、宅地建物取引主任者試験合格者)

昭和38年大阪府生まれ。横浜国立大学経営学部卒。税理士事務所等へ勤務後、平成2年税理士登録。勤務中は法人の財務・税務のほか、相続税や不動産譲渡などの資産税税務も数多く担当。 平成5年福井一准税理士事務所として独立開業。税理士事務所所長として税理士業務や相続を中心としたFP業務を行うとともに、FP資格認定校にてFP試験「相続・事業承継設計」の兼任講師も務める。 【ブログ】いちじゅん税理士の事務所通信

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