2007年10月18日 (木)

贈与税の配偶者控除の留意点

専門的過ぎない相続の話

贈与税の配偶者控除の留意点

贈与税の配偶者控除について、実務上多いケースである「夫が100%所有している居住用土地・家屋の持分の一部を、同居している妻に贈与する場合」を前提に考えてみます。

贈与する居住用不動産ですが、今後も贈与を受ける配偶者が引き続きそこに居住する見込みがあれば、次のどのケースでも適用可能となります。

1.家屋と土地の両方の持分を贈与する
2.土地のみの持分を贈与する
3.家屋のみの持分を贈与する

一般的には、1または2のケースが多く、3のケースは私自身には経験がありません。

相続税対策として地価上昇時に適用を受けた方は、2のケースを好んでいました。

但し、この土地のみの持分を贈与する場合には注意が必要です。

それは、将来その居住用不動産を売却することになったときの譲渡所得税の特例である「居住用財産を譲渡したときの3千万円の特別控除」の取扱いです。

この特別控除は、原則として家屋の所有者が適用を受けられるものなので、土地の持分のみを妻に贈与した場合には、妻は単独で3千万円控除の適用を受けられないことになります。

その結果、譲渡所得税の負担が重くなる可能性があります。

贈与したときにはそこに住み続けるつもりがあっても、将来どうなるのかはわかりません。

将来的にその居住用不動産を売却する可能性があるのかないのかも検討した上で、家屋部分を贈与するかしないかを決める必要があります。

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福井一准福井 一准

(税理士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP®認定者、宅地建物取引主任者試験合格者)

昭和38年大阪府生まれ。横浜国立大学経営学部卒。税理士事務所等へ勤務後、平成2年税理士登録。勤務中は法人の財務・税務のほか、相続税や不動産譲渡などの資産税税務も数多く担当。 平成5年福井一准税理士事務所として独立開業。税理士事務所所長として税理士業務や相続を中心としたFP業務を行うとともに、FP資格認定校にてFP試験「相続・事業承継設計」の兼任講師も務める。 【ブログ】いちじゅん税理士の事務所通信

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