2008年7月24日 (木)

入院による空家の場合の居住用宅地

専門的過ぎない相続の話

入院による空家の場合の居住用宅地

小規模宅地等の特例の対象となる居住用宅地等のうち「被相続人の居住用宅地等」については、相続開始直前において被相続人の居住の用に供されていた宅地とされています。

ところが、被相続人が長期入院中に不幸にして亡くなったという例は、相続税実務で非常に多くあります。

この場合、相続開始直前に被相続人は自宅ではなく病院にいた(住んでいた?)ことになり、入院前に住んでいた被相続人の本来の自宅敷地には小規模宅地等の特例の適用はできないのでしょうか?

居住用とは、「生活の拠点であること」を重視します。

長期入院中であっても、仮に退院した後はもとの自宅に戻ることが予想された場合、つまり貸家などにせず自宅として維持管理しているときは、生活の拠点は(入院中のため住んではいなかったとしても)、あくまで本来の自宅となります。

つまり被相続人の本来の自宅敷地は「被相続人の居住用宅地等」に該当して、小規模宅地等の特例の適用を受けることができます。

この件に関しては国税庁サイトの質疑応答集「入院により空家となっていた建物の敷地についての小規模宅地等の特例」で次のように回答されています(以下、全て引用)。

病院の機能等を踏まえれば、被相続人がそれまで居住していた建物で起居しないのは、一時的なものと認められますから、その建物が入院後他の用途に供されたような特段の事情のない限り、被相続人の生活の拠点はなおその建物に置かれていると解するのが実情に合致するものと考えられます。

したがって、その建物の敷地は、空家となっていた期間の長短を問わず、相続開始直前において被相続人の居住の用に供されていた宅地等に該当します。

無料メールマガジンでも配信しています


福井一准福井 一准

(税理士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP®認定者、宅地建物取引主任者試験合格者)

昭和38年大阪府生まれ。横浜国立大学経営学部卒。税理士事務所等へ勤務後、平成2年税理士登録。勤務中は法人の財務・税務のほか、相続税や不動産譲渡などの資産税税務も数多く担当。 平成5年福井一准税理士事務所として独立開業。税理士事務所所長として税理士業務や相続を中心としたFP業務を行うとともに、FP資格認定校にてFP試験「相続・事業承継設計」の兼任講師も務める。 【ブログ】いちじゅん税理士の事務所通信

« 同居者がいない場合の特定居住用宅地等 | メイントップ | 老人ホーム入所による空家の場合の居住用宅地 »


 平成22年度相続税・贈与税改正案

 借地権の地位に変更がない場合

 mobile(携帯)HPはこちら

 借地権の使用貸借

 使用貸借による貸宅地の評価

 使用貸借の取扱いの変遷

 借地権と使用貸借

 住宅取得等資金の贈与の特例(その3)

 住宅取得等資金の贈与の特例(その2)

 住宅取得等資金の贈与の特例(その1)

 債務控除

 被相続人の医療費

 私道の評価

 特定路線価

 相続税が0円(相次相続控除)

 相続税の課税方式が変わる?

 貸家敷地における小規模宅地等の特例

 生計を一にする親族

 老人ホーム入所による空家の場合の居住用宅地

 入院による空家の場合の居住用宅地

 同居者がいない場合の特定居住用宅地等

 小規模宅地等の特例(居住用宅地)

 小規模宅地等の特例

 貸家建付地にならない場合

 貸家建築による相続税対策(その2)

 貸家建築による相続税対策(その1)

 宅地の利用区分と相続税評価額

 土地の相続税評価額

 財産評価とは

 贈与税の配偶者控除の留意点

 贈与税の配偶者控除の概略

 住宅取得等資金の贈与の特例

 相続時精算課税制度の年齢制限

 相続時精算課税の相続税

 相続時精算課税の贈与税

 暦年課税の贈与税額控除

 生前贈与が加算される場合

 暦年課税制度による贈与税の計算方法

 贈与と贈与税

 相続人が未成年者である場合(その2)

 相続人が未成年者である場合(その1)

 配偶者の相続税の税額軽減の留意点(その2)

 配偶者の相続税の税額軽減の留意点(その1)

 配偶者の相続税の税額軽減

 被相続人の死亡に伴う生命保険金

 相続税が課税される財産

 相続税の計算方法の概要

 遺留分(その2)

 遺留分(その1)

 代襲相続の留意点

 代襲相続人の法定相続分

 代襲相続

 法定相続分と遺産分割協議

 遺言の種類と注意点

 口約束による死因贈与

 遺言がないときに遺産を取得する人

 相続税の申告実績


やってみよう!あなたに必要な相続対策は? ⇒「相続対策チェック」はこちら

コピーライト

  • トップページ会社概要プライバシーポリシーサイトマップお問い合わせ不動産売却不動産購入FPの土地コンサルティング携帯HP

    CFP®、CERTIFIED FINANCIAL PLANNER®、およびサーティファイド ファイナンシャル プランナー®は、米国外においてはFinancial Planning Standards Board Ltd.(FPSB)の登録商標で、FPSBとのライセンス契約の下に、日本国内においてはNPO法人日本FP協会が商標の使用を認めています。AFFILIATED FINANCIAL PLANNER®、アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー®は、NPO法人日本FP協会の登録商標です。


    株式会社フリーダムリンク 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-1-8 オーベル渋谷602 TEL 03-3406-4461

    Copyright © 2009 Freedomlink Co., Ltd. All Rights Reserved.