2008年10月23日 (木)

貸家敷地における小規模宅地等の特例

専門的過ぎない相続の話

貸家敷地における小規模宅地等の特例

被相続人が所有していた宅地が貸しマンションといった「貸家の敷地」として利用されていた場合の小規模宅地等の特例について触れてみたいと思います。

前提として、敷地上の貸家は被相続人が所有して第三者である他人に適正な家賃で賃貸されていた場合の宅地(貸家建付地)とします。

この様な「貸家の敷地」は小規模宅地等の特例が適用できる宅地等のうち、被相続人の事業用宅地等となります。

所得税の不動産所得における事業的規模を判定する場合の形式基準として「5棟10室以上」というものがありますが、小規模宅地等の特例における不動産貸付の判定にはこの様な規模の基準はありません。

従って、貸し一戸建てや数部屋程度の小規模なアパートの敷地であっても事業用宅地等に該当します。

減額できる限度面積と減額割合ですが、敷地上の貸家の規模にかかわらず次の通り一律です。

 ・限度面積 200平方メートルまで

 ・減額割合 50%

この様な宅地に小規模宅地等の特例を適用する場合は、貸家建付地としての評価額に対して200平方メートルまで50%の減額ができます。

計算事例を挙げておきますので参考にして下さい。

■計算事例

地積200平方メートルの以下の条件にある貸家建付地について、限度面積まで小規模宅地等の特例を適用した場合の特例適用後の価額

【条件】
 ・自用地としての評価額 5,000万円
 ・借地権割合 0.6、借家権割合 0.3、賃貸割合 1.0

1.貸家建付地としての評価額
  5,000万円×(1-0.6×0.3×1.0)=4,100万円

2.小規模宅地等の特例による減額金額
  4,100万円×50%=2,050万円

3.特例適用後の価額
  4,100万円-2,050万円=2,050万円

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福井一准福井 一准

(税理士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP®認定者、宅地建物取引主任者試験合格者)

昭和38年大阪府生まれ。横浜国立大学経営学部卒。税理士事務所等へ勤務後、平成2年税理士登録。勤務中は法人の財務・税務のほか、相続税や不動産譲渡などの資産税税務も数多く担当。 平成5年福井一准税理士事務所として独立開業。税理士事務所所長として税理士業務や相続を中心としたFP業務を行うとともに、FP資格認定校にてFP試験「相続・事業承継設計」の兼任講師も務める。 【ブログ】いちじゅん税理士の事務所通信

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