障害基礎年金と老齢厚生年金が併給できることになりました
障害基礎年金と老齢厚生年金が併給できることになりました
「私は、障害基礎年金をもらいながら、会社に勤めて厚生年金保険料を払ってきました。これまで障害基礎年金と老齢厚生年金は併給されないと聞いていたのに、今年の4月から両方とも受取れるといわれました。制度が変わったのでしょうか。」(65歳・男性)
現在の年金制度では、1階部分の基礎年金と2階部分の厚生年金は、原則として同じ種類(例えば、老齢は老齢、障害は障害というように)のものだけに限られています。(唯一の例外として、65歳からの老齢基礎年金と遺族厚生年金の併給があります)。
したがって、障害基礎年金と老齢厚生年金とは併給できないことになっていました。
このため、障害基礎年金の受給権者にとっては、障害を有しながら就労して自ら保険料を納付しても、年金給付に反映されにくい仕組みとなっていました。
老齢基礎年金に、厚生年金保険料を支払ったことによる老齢厚生年金を加えても、障害基礎年金の額に満たない場合、就労して厚生年金保険料を払ったとしても、結局受取れるのは障害基礎年金のみというケースが多く見うけられました。
今日では、障害を有していてもできる限り能力を発揮して、就労できる環境整備に向けた取組みが進められています。
これに対応して、障害者の就労について年金制度上でも、年金給付額に反映されるように見直されることになりました。
平成18年4月より、65歳から支給される障害基礎年金と老齢厚生年金または障害基礎年金と遺族厚生年金の併給ができることになりました。
(例)
佐藤克子さん
昭和16年6月10日生まれ、65歳、国民年金加入中に障害等級2級に該当
・障害基礎年金 792,100円
・老齢厚生年金 60,200円 (厚生年金加入期間 45月)
・老齢基礎年金 643,600円 (国民年金加入期間 390月)
佐藤さんは、これまでは、障害基礎年金の792,100円か、老齢基礎年金+老齢厚生年金の643,600円+60,200円=703,800円のどちらかしか選択できなかったので、金額の多い障害基礎年金を受給することになり、娘時代に勤めていた3年半あまりの厚生年金加入期間分は生かされませんでした。
今年4月からの改正で、障害基礎年金+老齢厚生年金の組み合わせが可能となったため、792,100円+60,200円=852,300円に増額となりました。
三原 譲
(社会保険労務士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP®認定者、1級DCプランナー、DCアドバイザー、証券外務員一種、宅地建物取引主任者)
昭和11年生まれ。九州大学法学部卒。日興証券にて支店長、部長等を歴任。社会保険労務士資格取得後、平成13年に三原社会保険労務士事務所を開業。平成15年から「りそな総合研究所」顧問として人事・労務相談を中心に活躍する。株式会社フリーダムリンク顧問。
FP会社フリーダムリンクトップ
⇒「相続対策チェック」はこちら