「標準報酬月額」とは何ですか?
「標準報酬月額」とは何ですか?
「先日、社会保険庁から、送られてきた「ねんきん定期便」の中に表示されている標準報酬月額と、私が貰っている給料と金額が毎月違っていますが、どうしてでしょうか」(50歳・会社員)
厚生年金保険では、保険料や年金などの額を算定するときに、被保険者の収入をもとにして計算しますが、一人ひとりの収入は千差万別ですし、同じ人でも残業などの関係で毎月のように金額が変わります。
そこで、計算を簡単にし、多数の被保険者を対象とする事務を正確・迅速に行うため、一定の範囲の金額を1つの標準額に統一して、その範囲に入る収入金額を一本化しているのが標準報酬月額です。
現在、厚生年金保険の標準報酬月額注は1等級98,000円から30等級620,000円まで30等級に区分されていて、98,000円以下の収入はすべて98,000円に、620,000円以上の収入はどんなに高額でも620,000円として計算することになっています。
例えば、250,000円から270,000円までの収入は、すべて260,000円(16等級)として、計算されます。
注:健康保険の標準報酬月額は、別に定められており、1等級58,000円から47等級1,210,000円まで47等級に区分されている。
この標準報酬月額は、毎年4月、5月、6月の3ヵ月間に支払われた報酬(基本給、残業手当、通勤手当など)の合計額を3で割って平均月収を出し、標準報酬月額の等級表にあてはめて等級を決定します。
この金額を、その人の9月から翌年8月までの標準報酬月額とするのです。
したがって、固定給に2等級以上の大幅な金額の変動が3ヵ月以上続くというようなことがない限り、1年間は、この固定した金額で保険料などを計算します。
仮に、あなたの標準報酬月額が300,000円(18等級)として、ある月は残業がほとんどなくて280,000円だったのに、翌月は残業が大幅に増えて、340,000円だったとしても、保険料は、標準報酬月額の300,000円で計算されます。
なお、標準報酬月額自体が、5等級以上も変更されているような場合は、なんらかの意図的な改ざんが行われた可能性が高いので、社会保険事務所に申し出て調査してもらう必要があります。
三原 譲
(社会保険労務士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP®認定者、1級DCプランナー、DCアドバイザー、証券外務員一種、宅地建物取引主任者)
昭和11年生まれ。九州大学法学部卒。日興証券にて支店長、部長等を歴任。社会保険労務士資格取得後、平成13年に三原社会保険労務士事務所を開業。平成15年から「りそな総合研究所」顧問として人事・労務相談を中心に活躍する。株式会社フリーダムリンク顧問。
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