定期預金を利用する際に、忘れてはいけないこと
定期預金を利用する際に、忘れてはいけないこと
ここのところ、各国で利下げが相次ぎ、全世界的に金利が低下してきました。
背景にあるのは、金融不安に端を発した世界的な景気後退による需要の減退です。
製品が売れず、価格が持続的に下落することで、売上減少から企業収益は悪化し、雇用不安や所得減少から消費が低迷、それが企業倒産や失業につながり、さらに物価が下落するデフレ・スパイラルという悪循環に陥る可能性が高まり、不況が長期化する恐れが広がってきました。
こうした事態に対して、各国の金融当局は、企業の設備投資や個人の住宅購入などがしやすいよう、金利を下げる金融政策をとっています。
また、デフレによる持続的物価下落のリスクこそあれ、インフレによる物価上昇の懸念が低いことも、世界的な金融緩和を可能にしています。
ことに、エネルギーや食糧を輸入に依存する日本では、円高(=外貨安)による輸入物価の下落もあり、昨年前半に高まったインフレ懸念は、すっかり退潮しました。
こうした中、通常の銀行の円建て定期預金の金利も低下しています。
ところが、一方で、店舗やATMが利用できないなど、一定の制限はあるものの、1年物で1%を超える金利が適用される定期預金も出現してきました。
電話と郵送により手続きするものや、インターネットでの取引に限定するものなどで、コストを抑えることにより、通常の銀行の店頭での定期預金に比べて、高い金利設定が実現されています。
利用にあたっては、どのような制約があるのかということと、インターネットでの手続きなどが、自分にとって技術的に困難ではないかということを確認することが重要です。
そのうえで、頻繁に出し入れしない資金での取引で、使い勝手に納得がいくようなら、検討する価値はあるでしょう。
ただし、分散投資によるポートフォリオ運用のうえで、円建て定期預金に期待される役割は、デフレ局面において、元本の確保によって資産の購買力を保全していくというものであることは忘れずに!
金融機関が経営破綻した場合には、安全な商品として選んだはずの定期預金で、元本が毀損する可能性があります。
元本の確保が重要な目的である円建て定期預金では、金融機関の信用リスクをとることは、絶対に避けましょう。
定期預金を預ける際には、預金保険制度で保護される、普通預金など他の預金とも合わせて、1金融機関につき元本1千万円の範囲内に収めるようにし、これを超える金額については、他の金融機関を利用するようにしましょう。
三輪 鉄郎
(1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP®認定者、行政書士、宅地建物 取引主任者)
昭和34年東京都生まれ。早稲田大学法学部卒。23年のサラリーマン生活の後、欧州系銀行を退職 。銀行員としての経験と知識を活かしながら、生活者のお役にたてる「独立FP」を目指し、三輪鉄郎事務所 を開業。『家計のホームドクター・人生というマラソンの伴走者』をモットーに、徹頭徹尾お客様の立場に立って、人生の夢実現を全力でサポートすべく奮闘中。

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