個人向け社債(円建て)
個人向け社債(円建て)
今回も「国内債券」の資産クラスの中の具体的投資対象を取り上げます。
個人向け社債(円建て)について見てみましょう。
個人マネーをターゲットとした社債(企業の発行する債券)を購入した場合、債券の償還期日まで発行企業が問題なく存続していれば、元本は無事払い戻されます。
保有期間中に受け取る利息に対しては、20%の税金が源泉分離課税されます。
このように見てくると、銀行の定期預金に商品性は極めて似ているといえます。
ただし、大きな相違点もあります。
定期預金の場合は、普通預金とも合わせて、1金融機関につき元本1千万円とその利息までは、預金保険制度で保護されており、預けた金融機関が破たんしても全額保護されます。
しかし、社債については、金融機関が発行したものも含めて、このような投資家保護の制度はありません。
発行企業が破たんした場合、投資したお金がいくら戻ってくるかは、企業の再生計画次第ですので、大きな損失を被ることもあり得ます。
また、償還前に現金化したい場合も注意が必要です。
個人向け国債の場合には、発行から一定期間が経過すれば、直前の一定回数相当分の受取利息相当額が差し引かれるとはいえ、いつでも額面金額で中途換金が可能です。
一方、個人向け社債は流通量が少ないため、償還前に証券会社に買い取ってもらう場合には、買い取り価格が額面を大きく下回る可能性もあります。
流動性は高くないということは、知っておきましょう。
こうしたことを踏まえ、個人投資家が社債に投資するにあたっては、以下のような点に留意しましょう。
1.発行企業の信用リスクを抑えるため、ひとつの企業の社債に投資資金を集中させない。
2.社債は、満期償還まで投資しておける余裕資金で購入する。
また、円建て社債の購入は「ローリスク・ローリターン」の運用とはっきり割り切り、安全な運用を目指すようにしましょう。
格付けの低い発行企業の社債や、償還条件などが変わる可能性がある「仕組み債」と呼ばれる債券を買うことで、高利回りを追求するのは、投資目的から見て「マトはずれ」です。
「人生のための!資産運用」では、絶対に避けましょう。
社債投資においては、過剰な収益期待を抱くのではなく、あくまで分散投資の一環として、資産運用の一部に組み入れるという、冷静なスタンスがとても大切です。
次回以降も、代表的な商品を取り上げて、ご説明していきます。
どうぞ、ご期待ください。
三輪 鉄郎
(1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP®認定者、行政書士、宅地建物取引主任者)
昭和34年東京都生まれ。早稲田大学法学部卒。23年のサラリーマン生活の後、欧州系銀行を退職 。銀行員としての経験と知識を活かしながら、生活者のお役にたてる「独立FP」を目指し、三輪鉄郎事務所 を開業。『家計のホームドクター・人生というマラソンの伴走者』をモットーに、徹頭徹尾お客様の立場に立って、人生の夢実現を全力でサポートすべく奮闘中。

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