2009年11月 5日 (木)

外国債券(外貨建て)

人生のための!資産運用

外国債券(外貨建て)

今回は「外国債券」の資産クラスの中の具体的投資対象として、外国債券(外貨建て)について見ていきます。

外国債券とは、通貨が外貨であるか、発行体・発行場所のいずれかが海外である債券をいいます。

このため、円建ての債券でも外国企業や国際機関などが発行する債券は、外国債券に分類されます。

ただし、ここでは元金や利子が外貨建ての外国債券を取り上げます。

外国債券に投資する場合には、為替リスクのほかにも、金利リスク(金利変動によって固定利付債券の価格が変動するリスク)と信用リスク(債券の発行体の経営・財務状況の悪化などによって債券価額が下落・喪失するリスク)を負うことになります。

人生のための資産運用では、高利回りを追求するあまり、過大な信用リスクを取ってしまうというのは、絶対に避けたいところです。

個人が行う外国債券投資に当たっては、金額的にも多くの銘柄(発行体)への分散投資は難しいケースが多いと思われますので、投資格付けは最上級(AAA格)の債券を選ぶようにしましょう。

具体的な発行体としては、先進国の政府や国際機関が挙げられます。

金利リスクについても、長期にわたって外貨の金利動向を見通すことは極めて困難ですから、原則として満期償還(額面で償還)まで持ち切れる資金での購入に限定しましょう。

外国債券投資に関しては、満期前の為替差損益部分も含めた売却益について非課税(※)となることから、中途売却を勧めている投資指南書などが多くあります。

しかし、必ず満期前に利益が出る状態になるわけでは、もちろんありません。

また、償還前に売却すれば、証券会社に手数料を支払いうことになりますので、満期償還の場合(利益は雑所得として総合課税の対象)と比べて、本当はどちらが得なのか判断することが重要です。

この点でも、償還まで投資できる資金での購入が重要になります。

(※)投資期間中の利払いが無い代わりに、購入時の価格を額面よりも低く設定し、満期償還(額面で償還)に償還益が出るよう設計された「ゼロクーポン債」については、売却益は譲渡所得として総合課税の対象となります。

外国債券投資では、外国為替レートが変動し、購入時点よりも、利払い・償還時に円高(外貨安)になれば、円ベースでの実質的な受取額は目減りします。

投資に際しては、円との金利差だけで判断するのではなく、損益分岐点となる為替レートがどれくらいなのかを計算したうえで、金利差と為替リスクを総合的に判断することが必要になります。

外国債券については、過大なリターンを期待するのではなく、他の「外国債券」の資産クラスの商品と同様、将来に円安(外貨高)が進行した場合の円建て資産の購買力喪失を、ポートフォリオ全体で補うための外貨投資の一環というスタンスで臨むのがいいでしょう。

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三輪鉄郎三輪 鉄郎

(1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP®認定者、行政書士、宅地建物取引主任者)

昭和34年東京都生まれ。早稲田大学法学部卒。23年のサラリーマン生活の後、欧州系銀行を退職 。銀行員としての経験と知識を活かしながら、生活者のお役にたてる「独立FP」を目指し、三輪鉄郎事務所 を開業。『家計のホームドクター・人生というマラソンの伴走者』をモットーに、徹頭徹尾お客様の立場に立って、人生の夢実現を全力でサポートすべく奮闘中。

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