外国株式を投資対象とする投資信託(2)パッシブ運用のファンド
前回に続いて「外国株式」の資産クラスのうち、外国株式を投資対象とする投資信託について、みていきます。
外国株式を投資対象とする投資信託には、国や地域といった投資対象範囲の差異のほか、パッシブ運用やアクティブ運用といった運用手法の違いがあることは、前回お話しました。
それでは、個人投資家はどちらの運用手法の投資信託を選べばよいのでしょうか。
大変残念ですが、絶対的な答えはありません。
仮に、どちらかの運用手法が必ず常に優れているとするなら、もう一方のタイプは金融商品として世の中に残っていないでしょう。
しかし、こういってしまっては身も蓋もありません。
そこで、個人投資家が資産運用に外国株式を投資対象とする投資信託を組み込む際に理解しておきたい、パッシブ運用とアクティブ運用の特徴をご説明いたします。
まずは、パッシブ運用の特徴から、見ていきましょう。
<パッシブ運用の特徴>
インデックス(指数)に連動する運用を目指すパッシブ運用のファンドの最大のメリットは、アクティブ運用のものに比べて、投資信託の保有期間中にずっと発生する信託報酬というランニングコストが低く抑えられるということです。
運用の成果は、実際に投資してみないと分かりませんが、投資期間中のコストは確実に運用成果を削る働きがありますので、このコストが低いという点は、侮れません。
また、株式市場では情報は瞬時に伝達されて正しく解釈され、それが株価に反映されるので、市場で実現する株価は常に正しいとする「効率的市場仮説」いうものがあります。
これによれば、企業の将来性や財務内容などをコストをかけて分析し、本来あるべき価値よりも割安な株価でその企業の株を買って、インデックスへの投資成果を上回る収益を上げるというアクティブ運用という手法は、成り立ちえないということになります。
少なくとも情報機器や報道機関が充実し、企業情報開示等の制度が整備されている先進国のマーケットは新興国に比べて効率的な市場であるため、先進国株式に投資する際はパッシブ運用で十分であるということは、よくいわれることです。
ただし、1980年代後半の日本のバブル期や、1990年代末の世界的なITバブルの時代の株価などは、あとからみれば正しい株価ではなかったことが知られていますし、近年の「行動ファイナンス」の研究では、効率的な市場という考え方に疑問も呈されています。
また、その国の経済全体が多くなっていく興隆期にある新興国とは違い、成熟経済の中で勝ち組と負け組に分かれていく先進国企業に投資する時こそ、アクティブ運用の出番だという考え方もあります。
次回は、インデックスファンドの特徴について、引き続きお話します。