不動産を売って損が出たらどうなるの?
不動産を売って損が出たらどうなるの?
不動産を売却した場合、課税譲渡所得(原則として、売却金額から、取得費、譲渡費用といった経費相当分を控除した金額)に対して、一定の税率をかけることによって求められる税金を納めることになります(不動産を売ったら税金を取られるの?)。
ただし、これは譲渡益がある場合のこと。
たとえば、次のような場合はどうなるのでしょうか?
Aさんは、平成5年に3,000万円で購入した自宅を平成20年に2,000万円で売却(建物の減価償却費400万円、譲渡費用60万円)しました。
この場合の課税譲渡所得は、 2,000万円-(3,000万円-400万円)-60万円=▲660万円 となるので、Aさんには譲渡損失が発生している状況です。
このように、譲渡による損失が発生した場合については、一定の要件を満たせば、「居住用財産の譲渡損失の繰越控除の特例」、「居住用財産の買換えに係る譲渡損失の繰越控除の特例」といった特例の適用を受けることができます。
「譲渡益が出たときには課税し、譲渡損失が出ているときは“知らんぷり”」というわけではありません。
ただし、特例の対象となるのは居住用財産に限られ、別荘などの売却で損失が発生した場合に対象にならないという点は、3,000万円特別控除(居住用財産の売却における「3,000万円特別控除」)などと同じです。
次回は、「居住用財産の譲渡損失の繰越控除の特例」について、適用を受けることにより実際にどのような効果があるのかを詳しく見ていきたいと思います。
石山 貴
(1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP®認定者、宅地建物取引主任者、マンション管理士)
昭和45年埼玉県生まれ。早稲田大学社会科学部卒。商社系コンピュータ会社勤務の後、FP教育機関にてFP関連のテキスト・書籍の執筆等に従事するとともに、FP資格受験生に対する受験相談や指導にあたる。ファイナンシャルプランナーとしては、不動産と相続を中心に、関連する分野を網羅した総合的な観点からのアドバイスを心がけている。
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