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2009年4月3日
居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例(不動産の税金いろいろ)
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居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例(不動産の税金いろいろ)

居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例

【初めての方は、事前にこちらをお読みください】

居住用財産の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例(1)http://www.fdom.co.jp/retax/2009/03/post-fd83.html

居住用財産の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例(2)http://www.fdom.co.jp/retax/2009/03/post-3005.html

「居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例」とは、個人がマイホームを売却したうえで代わりに新たなマイホームを取得した場合、一定の要件を満たせば、売却したマイホームの譲渡損失の金額について、給与所得等の他の所得と通算、翌年以降3年間に渡って繰り越すことができる特例です。

「居住用財産の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例」と異なり、マイホームの買換えを前提にしているということがこの特例のポイントです。

特例の具体的な内容を次のBさんの例で考えてみましょう。

Bさんは、平成8年に6,000万円で購入したマイホームを、平成20年に2,500万円で売却(建物の減価償却費800万円、譲渡費用100万円)し、同じ平成20年に、売却による代金と住宅ローンで6,500万円の新たなマイホームを購入しました。

Bさんの平成20年の所得は給与所得のみで800万円、源泉徴収税額は61万円でした。

この場合、課税譲渡所得は、2,500万円-(6,000万円-800万円)-100万円=▲2,800万円となるので、Bさんには2,800万円の譲渡損失が発生していますが、「居住用財産の譲渡損失の損益通算および繰越控除」と同様、給与所得との通算および繰越控除が可能であり、平成20年分の所得税額はゼロ、源泉徴収税額の61万円は全額がBさんに還付されます。

翌年以降への繰越しと通算についての考え方も同じです。

流れをまとめると以下のようになります。

平成20年 平成21年 平成22年 平成23年
損失金額 2,800万円 2,000万円 1,200万円 400万円
給与所得 800万円 800万円 800万円 800万円
所得税額 ゼロ ゼロ ゼロ
翌年に繰越される金額 2,000万円 1,200万円 400万円 ゼロ

※通算後の金額からBさんの所得控除額を控除した金額から求められた所得税額と源泉徴収税額の差額が還付される

なお、特例の適用要件については、ほとんどが「居住用財産の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例」と共通ですが、買換えを前提にしている特例ですので、買い換えるマイホームについてやや細かい要件があります。

具体的には、買換えるマイホームについて、①譲渡の前年から翌年中に取得すること、②取得した日から譲渡の翌年まで(譲渡の翌年に取得した場合は、譲渡の翌々年まで)に居住すること、③居住用部分の床面積(登記簿上の床面積)が50㎡以上であること、④取得した日の属する年の12月31日または特例の適用を受けようとする年の12月31日において住宅ローンの残高があること、といった要件を満たす必要があります。

③の要件については、分譲マンションのパンフレット等に記載されている面積(壁芯面積)に対して、登記簿上の面積(内法面積)はやや少なくなるのが普通ですので、パンフレット等の専有面積が50㎡をわずかに上回っているマンションの場合、登記簿上の面積が50㎡を下回るケースがあり注意が必要です。

不動産の税金いろいろ
石山 貴 (いしやま たかし)
石山 貴 (いしやま たかし)
(1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP®認定者、宅地建物取引主任者、マンション管理士)
昭和45年埼玉県生まれ。早稲田大学社会科学部卒。商社系コンピュータ会社勤務の後、FP教育機関にてFP関連のテキスト・書籍の執筆等に従事するとともに、FP資格受験生に対する受験相談や指導にあたる。ファイナンシャルプランナーとしては、不動産と相続を中心に、関連する分野を網羅した総合的な観点からのアドバイスを心がけている。
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