2008年12月 2日 (火)

贈与税の概略

相続・贈与とその税務

贈与税の概略

相続対策のためだけでなく、資金援助のためなどに、本人の財産を子供などへ贈与をしたいと考えることも多いかと思います。

この場合に気になることの一つが贈与税ではないでしょうか?

贈与税については、まず基本的な正しい知識を持つ事が必要です。

そこで今回は、この贈与税の基本的な概略を見ていきたいと思います。

1.日本には贈与税法はない
贈与税は相続税法に規定されている税です。言い換えるなら、相続税と贈与税は非常に関連性の強い税金なのです。

2.贈与税は2つの課税制度がある
従来からある「暦年課税制度」と、平成15年度の税制改正により創設された「相続時精算課税制度」の2制度が併存する形です。

3.暦年課税制度
財産を多く持つ方が、自分の将来の相続税負担を気にして財産を子供などに生前贈与した結果、相続税が課税されないことが考えられます。そこで生前贈与について超過累進税率(価額が高額となればなるほど税率を高くする方法)により課税することで、税務面から相続税を補完するために設けられた贈与税制度です。贈与税の原則的な課税制度です。

4.相続時精算課税制度
高齢化社会となった現状の日本では、相続による次世代への財産移転が遅れています。その結果、若中年層の財産は少なくて、その親世代の財産が多いという統計が発表されています。そこで親から子への生前贈与について、贈与を受けた子の贈与税の課税負担を軽減することにより、生前の財産移転を税務の面からやりやすくするために導入された制度です。但し、この制度を利用した子の親が亡くなったときの相続税の計算では、贈与財産を相続税の課税対象とすることとして、相続税の課税面では不利にしています。贈与財産は相続財産の前渡し・贈与税は相続税の前払と捉えて、相続税と贈与税を一体化させた制度です。原則として親から子への贈与を対象にした贈与税の特例的な課税制度です。


福井一准福井 一准

(税理士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP®認定者、宅地建物取引主任者試験合格者)

昭和38年大阪府生まれ。横浜国立大学経営学部卒。税理士事務所等へ勤務後、平成2年税理士登録。勤務中は法人の財務・税務のほか、相続税や不動産譲渡などの資産税税務も数多く担当。 平成5 年福井一准税理士事務所として独立開業。税理士事務所所長として税理士業務や相 続を中心としたFP業務を行うとともに、FP資格認定校にてFP試験「相続・事業承継設計」の兼任 講師も務める。 【ブログ】いちじゅん税理士の事務 所通信

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